スーパー丸尾ブラザーズ
兄ちゃんは昔、共働きの両親に心配をかけないよう、自らが弟達の親代わりになるんだと宣言をしたらしい。
もちろん兄ちゃんが頑張る様子は、家族のみんなが知っていた。
だから名菜が幼稚園の年長に入り、ある程度の生活能力が身についたところで、母さんが兄ちゃんに、
「今までどうもありがとう。
史弥もこれからは、自分のやりたいことをやってもいいんだよ」
と言ったんだ。
それで兄ちゃんは、変なタイミングなんだけど、中学2年生からバレー部に入ったんだ。
そこからはほとんど俺が、家の中のことをやるようになった。
兄ちゃんは気にしていた。
俺が中学校に入っても、家のことを続けて、部活に入らなかったことを。
自分が好きなことをやっているせいで、弟の俺が同じように、好きなことができなくなったんじゃないかと。
兄ちゃんは高校に入るとき、一旦は部活をやめるって言っていた。
だけど両親も俺も、家のせいで兄ちゃんに部活をやめてほしくなかったんだ。
もちろん兄ちゃんが頑張る様子は、家族のみんなが知っていた。
だから名菜が幼稚園の年長に入り、ある程度の生活能力が身についたところで、母さんが兄ちゃんに、
「今までどうもありがとう。
史弥もこれからは、自分のやりたいことをやってもいいんだよ」
と言ったんだ。
それで兄ちゃんは、変なタイミングなんだけど、中学2年生からバレー部に入ったんだ。
そこからはほとんど俺が、家の中のことをやるようになった。
兄ちゃんは気にしていた。
俺が中学校に入っても、家のことを続けて、部活に入らなかったことを。
自分が好きなことをやっているせいで、弟の俺が同じように、好きなことができなくなったんじゃないかと。
兄ちゃんは高校に入るとき、一旦は部活をやめるって言っていた。
だけど両親も俺も、家のせいで兄ちゃんに部活をやめてほしくなかったんだ。