スーパー丸尾ブラザーズ
怜香にラインをした。

『受験勉強はかどっている?

昼から息抜きに遊びにいかない?』


すぐにオッケーの返事が返ってくる。待ち合わせの時間になり、怜香は家の前で待っていた。


「珍しいね、いっくんが遊びに行こうだなんてさ。勉強疲れ?」


「うん、そんなとこ。怜香はどうせ百合ケ崎だし、そんなに勉強してないだろうと思って」

「一応してるんだけど。西条も受けるつもりだしね」


私服の怜香を久々に見た。お花見以来かもしれない。


「どこ行くの?」

「とりあえずボーリング」


スカッとしたくてボーリングがしたかった。

怜香も俺も上手いわけでもなければ、下手でもない。この日は2ゲームやって二人ともアベレージ130くらい。


何がおかしいのかわからなかったけど、久々にすごく笑った気がしたんだ。

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