スーパー丸尾ブラザーズ
「ねー、ふみ兄も委員長になったの?」
祥平だ。昨日の晩ごはんでウキウキしながら委員長になったと報告してくれたんだ。
5人もいる候補者から見事に当選したらしい。
「なったよ」
「やったー!ふみ兄もちい兄もすごいね!」
名菜はとても喜んでくれた。
このちいさな笑顔を見てるだけで悩み事なんか吹っ飛ぶくらい、俺らは癒やされているんだ。
まあ、俺らが委員長を続けている理由は、そういうところにもあるけどね。
「今日はね、初めて理科の授業があったんだよ」
3年生からは今までの生活の授業に代わり、理科と社会の授業が加わる。
「何をやったの?」
「昆虫とかお花とか自然の観察。ノートにスケッチもして、なんだか生活と図工が合体したみたいだったよ」
「へー、そのノート見せてよ」
「やだ!ちい兄に見せたらバカにするもん」
「だって名菜の絵、下手くそじゃん」
「そんなことないもん。ちい兄のタコ」
「うるせ、名菜なんて妖怪じゃん」
結局、話の最後になると祥平と名菜が言い争いになる。
「祥平、もうやめとけよ」
そして冷静な郁が二人を止める。
言葉では祥平に勝つことができない名菜は、最後に「ふみ兄」って俺の方に寄ってきて抱っこを求める。
ひょいと膝の上に乗せてあげると、名菜は懲りもせず祥平にあかんべをする。
「名菜、やめなさい」
そうして俺は名菜の頭をちょんちょんと軽く人差し指でつつく。
名菜のスケッチの話で俺は美術部の澤口さんのことを思い出した。
祥平だ。昨日の晩ごはんでウキウキしながら委員長になったと報告してくれたんだ。
5人もいる候補者から見事に当選したらしい。
「なったよ」
「やったー!ふみ兄もちい兄もすごいね!」
名菜はとても喜んでくれた。
このちいさな笑顔を見てるだけで悩み事なんか吹っ飛ぶくらい、俺らは癒やされているんだ。
まあ、俺らが委員長を続けている理由は、そういうところにもあるけどね。
「今日はね、初めて理科の授業があったんだよ」
3年生からは今までの生活の授業に代わり、理科と社会の授業が加わる。
「何をやったの?」
「昆虫とかお花とか自然の観察。ノートにスケッチもして、なんだか生活と図工が合体したみたいだったよ」
「へー、そのノート見せてよ」
「やだ!ちい兄に見せたらバカにするもん」
「だって名菜の絵、下手くそじゃん」
「そんなことないもん。ちい兄のタコ」
「うるせ、名菜なんて妖怪じゃん」
結局、話の最後になると祥平と名菜が言い争いになる。
「祥平、もうやめとけよ」
そして冷静な郁が二人を止める。
言葉では祥平に勝つことができない名菜は、最後に「ふみ兄」って俺の方に寄ってきて抱っこを求める。
ひょいと膝の上に乗せてあげると、名菜は懲りもせず祥平にあかんべをする。
「名菜、やめなさい」
そうして俺は名菜の頭をちょんちょんと軽く人差し指でつつく。
名菜のスケッチの話で俺は美術部の澤口さんのことを思い出した。