スーパー丸尾ブラザーズ
俺と兄ちゃんは2つしか違わない。
逆に俺と祥平は4つも離れているんだ。

当然だけど、下の子の面倒を見るのは兄ちゃんか俺かのどっちかになる。


だけど下の二人はなんかあった時に頼りにするのは、決まって兄ちゃんのほうなんだ。

最近よく考えるのがこの家での俺の役割って何なんだろうなって思う。


兄ちゃんがいれば俺なんて必要ない。

こうして晩ごはんの支度をすることは、かろうじてこの家で俺の存在を少しでも残しておきたいからなんだろうな。
委員長になることだってそうだ。


「郁、お前は昔から周りを気にして我慢してばかりだからな。
たまにはわがまま言ってもいいんだぞ」


2つしか違わないのに昔からって変だよ。
まるで小さな頃からずっと俺の面倒を見てきたような言い方じゃん。

例えば俺が3歳の時は兄ちゃんは5歳だよ。
そんなガキがどうやって面倒見てきたっていうんだ。

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