スーパー丸尾ブラザーズ
丸尾家の夏
―史弥の夏―
季節が移って夏になった。
太陽が高い位置まで昇り、その射すような光によって、空の水色も海の藍色も、また木々の緑もぐっと濃くなっていく。
海に近いところにある俺らの家から庭へ出ると、潮の匂いと加工場の臭いが混ざって、鼻につんと刺激がくる。
名菜が「くさくさ」とか言いながら、両手の人差し指をそれぞれの鼻の穴に突っ込んで庭を歩き回り、またお母さんに行儀が悪いと怒られる。
そして俺は相変わらず神社に寄っていた。
ベンチの右隣に神社のご神木が立っていて、生い茂った木々の葉がちょうどベンチを陰にする。
夏でもまだ朝方ということもあり、気持ちいいと感じるくらいの気温だ。
そのベンチの両端に俺と澤口さんが座り、それぞれ朝の時間を過ごしている。
太陽が高い位置まで昇り、その射すような光によって、空の水色も海の藍色も、また木々の緑もぐっと濃くなっていく。
海に近いところにある俺らの家から庭へ出ると、潮の匂いと加工場の臭いが混ざって、鼻につんと刺激がくる。
名菜が「くさくさ」とか言いながら、両手の人差し指をそれぞれの鼻の穴に突っ込んで庭を歩き回り、またお母さんに行儀が悪いと怒られる。
そして俺は相変わらず神社に寄っていた。
ベンチの右隣に神社のご神木が立っていて、生い茂った木々の葉がちょうどベンチを陰にする。
夏でもまだ朝方ということもあり、気持ちいいと感じるくらいの気温だ。
そのベンチの両端に俺と澤口さんが座り、それぞれ朝の時間を過ごしている。