俺様女装生徒会長と毒舌会計がいる日常
「申し訳ありませんがわたしに変な食器を売りつけようたってそうはいきません」
「小鳥」
急にボリュームを下げた彼女の声は、彼女というより彼といったほうがいい低音ボイスでした。
わたしの耳にしか届いていないのでしょう。
周りのざわめきを盾にしたようです。
「なんですか」
「そろそろ諦めるがいい。俺は気長ではないぞ」
その姿で俺とかいわないでください。似合いません。
「わたしも譲れません」
「強情なやつだ。まるで雪崎(ゆき)みたいだな」
「雪崎?」
「うちの会計担当のことだ」
なんと。
会計さんは私とよく似ているようです。
拝見したことはありませんがなんだか雪崎さんのお気持ちをお察ししました。
胃薬をプレゼントすれば喜んでいただけそうです。