好きだと思うんですがっ!?
周りの視線がとても痛くて、あたしはこのままこの電車に轢かれてしまいたいと思った。
あれは全て、夢だったんだ……。
それも死にたいと思う要因のひとつ。
だってあんな夢を見るなんて、それって完全にあたしの深層心理じゃん。
い、いやいや。あんな状況を欲してる訳じゃないけど!
だってあれじゃ私が欲求不満みたいじゃないか。
色んな羞恥心から、あたしは両手で顔を覆う。
できる事なら今すぐにでも駆け出して、この電車から飛び降りたい。
しかし無情な事に、電車はまだ次の駅を目指してガタンゴトンと駆けている最中だ。
「浮田……どんな夢見てたんだよ」
恥ずかしい奴だな、なんて言いながら、まだ笑いが止まらない星野くんの肩は揺れている。
「お願いだから、聞かないで」
今はもう、そっとしておいて。