好きだと思うんですがっ!?

ねぇ、それってデートって事だよね?

それ、分かってて言ってるよね?

だって言う時の様子が、明らかに普段と違うじゃん。

今のこの一言に勇気使ったよね?


ねぇ、本当に星野くんは、あたしの事好きでしょ?


「映画かぁ〜……」

「なんだよ、不満か?」


ちょっぴりしどろもどろな言い方であたしの反応に一喜一憂してる星野くん。

そんな星野くんが可愛く思えてきて、思わず意地悪したくなる。


「いいけど、安くない?」

「は?」


何が? って顔であたしを射抜く。そんな星野くんに向かってあたしは言葉を放った。


「あたしの価値が、だよ」

「はー? それマジで言ってんの?」

「マジだよ。星野くんにとってあたしは映画くらいの価値だったかー」

「十分だろ」

「まぁ、ねぇ〜……」


なんて言いながら不満な視線を送りつける。

映画奢ってくれるんなら十分なんだけど、なんかいじめたくなってしまうあたしはきっと性格悪い。


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