アラビアンナイト
予想外のことに焦りつつも、なんとか考え直してもらおうと口を開きかけたところに、タイミング悪く声がかかる。
「2人はどこでお弁当食べるの?」
「伊藤君…」
ちょっとした救世主が来たと思いきや、
「中庭の芝生のところにするわ。伊藤君も食べ終わったら来る?」
未だに忍ちゃんの提案を飲み込めてない私はあっと間に2人の会話に置いてきぼりになった。
唖然とする私を横目に、忍ちゃんと伊藤君が昼休みの予定をどんどん決めていく。