アラビアンナイト


負けた…。

なぜか大きな敗北感を感じるのはどうしてだろう…。


だからと言って、いつまでも自分の手に持つお箸を睨んでいるわけにもいかない。

私は覚悟を決めて、ジェイク君がなかなか口に入れられず苦戦していた卵焼きを1つ、お箸でつまんで彼の口へと運んだ。

うぅっ…目をキラキラさせて口を開けるジェイク君は、たぶん世界中の女子の母性本能を鷲掴みにできるんじゃないだろうか。


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