アラビアンナイト
事件
倉庫に着いたあとは、ジェイクのことを考えると心中穏やかじゃなくなるから、なるべく何も考えないようにぼーっとした。
でも、昼休みも残り少なくなってきた。
そろそろ中庭に戻ろうと思って立ち上がったら、校舎の影から女子が5人出てきた。
リボンの色からすると2年生の先輩達だ。
「ちょっといい?」
背の高いショートボブの人が目の前に立った。
「あ、はい」
なんの用だかわかんないけど、良い雰囲気じゃないのは確かだ。