アラビアンナイト


私たち3人が増えても、ちっとも狭く感じない車の中。

リムジンなんて初めて乗ったからドキドキする。

おまけに私の向かいにジェイクが座ってて、どんな顔をすればいいかわからない。

帰りはこのリムジンで忍ちゃん、茜ちゃん、私の順で送ってもらった。


「きょうはありすにあえてシアワセ」

家の前に着いた時、ジェイクが私の手をとって言ったから、私はなんて返していいかわからず目が泳いでしまった。

「クスッ」

ジェイクの小さな笑いが漏れる。

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