アラビアンナイト
バスのところでは、みんなが荷物入れから取り出された荷物を受け取ったり、パラパラと宿泊施設に向かっている人もいた。
私は乗るのが遅かったから、荷物を載せたのは最後の方だった。
だから逆に出てくるのは早かったみたいで、私の大きなカバンを奏太が、リュックは忍ちゃんが持ってくれていた。
ジェイクはまだ荷物が出てきていないのか、魅惑的な上半身を惜しげもなく晒しながら、セリム君と並んで荷物が出てくるのを待っていた。
「忍ちゃん!奏太!重たいのにごめんね、ありがとう!」
とりあえず2人に走り寄ってお礼を言った。