アラビアンナイト
もちろん腕を掴んでいたのはジェイクで、私が振り向くと手を離した。
なんだろう?と小首を傾げていると、彼はさっと自分の服の袖を捲った。
そこにはゴールドの腕輪が何本かはめられていて、彼はその中のひとつを外すと、再び私の腕をとり、手首にはめてくれた。
「?…私にくれるの?」
「I wish to see you again.」
そう言いながら彼が笑顔とともに頷いたから、肯定だと受け取って、再び笑顔になる私。