アラビアンナイト
感心しきりで、おとなしくされるがままになっていると、ある程度水気を切ってから手ぐしで髪を整えて、肩下までしかない私の髪を器用にクルッとねじってお団子にしてくれたみたい。
「Tシャツを返したら、すぐに部屋に戻ってドライヤーで乾かしなさいよ。でないと、今度は変な癖がついちゃうから」
そう言って、佐々木さんが私の手にあったTシャツを持って、部屋の外へと出て行った。
私は
「はーい!!」
と元気良く返事をして、佐々木さんの後を追っかけた。