アラビアンナイト
そして気づいたら、
「王子みたいな人でも思い通りにいかないことってあるんだね」
「そうだね。おまけにありすってば相当手強そう」
「きっと苦労してるんだろうね」
「うん、こればっかりは同情しちゃうね」
なんて、会話が私を通り越してポンポン続いていた。
でも、そう言われてまた気になった。
「やっぱり、私ってばジェイクのこと困らせちゃってるのかな…?
困らせるつもりはないんだけど、私の後先考えない言動が悪いんだよね」
さっきの困ったような顔をして私を見てたジェイクを思い出して、また落ち込んだ。