アラビアンナイト
繋がれたままの手と、重ねられた唇から伝わる熱にほだされて、パニックどころか意識がぶっ飛びそうになってきた。
体にも力が入らなくなって、危うく膝から崩れ落ちそうになったところで、やっと解放された。
それでも今更で、カクン!とちょっとだけ膝から落っこちて…
「うひゃぁ!」
「っ!」
すかさずジェイクがしっかりと抱きしめてくれた。
いつの間にかしがみついていた彼の胸に、自然と耳を寄せる姿勢になった私。
私の心臓はあり得ないくらいの速さでドキドキしてるし、呼吸も乱れたままだったけど…密着するジェイクの体から聞こえてきた力強い鼓動も思ったより早かった。