アラビアンナイト
2日目(昼)ーBBQ(セリムと佐々木)
【佐々木side】
バーベキュが始まってしばらくした頃。
私、佐々木希は転校生の1人であるセリム君を探していた。
彼を探す理由が自分でも戸惑うような理由なんだけど…。
私がバーベキュー用のグリルから漂ってくる煙と、煙に囲まれながらワイワイ騒ぐ同級生たちをかき分けて必死で歩き回っているのは…
きっと昨日の夜のセリム君と斧田さん、寺尾さん(ありすの中では女子A)の3人の会話を途中までしか聞いていなかった高藤さんが、とても傷ついていると思ったから。
セリム君は最初、彼女とジェイク君の関係を良く思っていないようなことを言ったけど、後で、それでもジェイク君の気持ちさえ本物なら応援したいってハッキリ言った。
それなのに高藤さんってば肝心の後半を聞かずに建物の中に入ってしまって…。
私は3人から少し離れた暗がりからそれを見ていた。
セリム君が話している途中で高藤さんが姿を消したこと知っていた斧田さんは、ちょうど良いところで消えてくれたって喜んでいた…。
それとは反対に、私は高藤さんが泣いていないか気になった。
バーベキュが始まってしばらくした頃。
私、佐々木希は転校生の1人であるセリム君を探していた。
彼を探す理由が自分でも戸惑うような理由なんだけど…。
私がバーベキュー用のグリルから漂ってくる煙と、煙に囲まれながらワイワイ騒ぐ同級生たちをかき分けて必死で歩き回っているのは…
きっと昨日の夜のセリム君と斧田さん、寺尾さん(ありすの中では女子A)の3人の会話を途中までしか聞いていなかった高藤さんが、とても傷ついていると思ったから。
セリム君は最初、彼女とジェイク君の関係を良く思っていないようなことを言ったけど、後で、それでもジェイク君の気持ちさえ本物なら応援したいってハッキリ言った。
それなのに高藤さんってば肝心の後半を聞かずに建物の中に入ってしまって…。
私は3人から少し離れた暗がりからそれを見ていた。
セリム君が話している途中で高藤さんが姿を消したこと知っていた斧田さんは、ちょうど良いところで消えてくれたって喜んでいた…。
それとは反対に、私は高藤さんが泣いていないか気になった。