アラビアンナイト
相変わらずジロジロと見られながら移動した私とジェイク。
さっき忍ちゃんと2人で腰掛けていた低い塀の向こう側へ回ると、地面に腰を下ろした。
こうすれば塀が目隠しになって誰からも見えない。
「はぁ」
目線が遮られて安心した瞬間、思わずため息が出てしまった。
「ありす、みられるのニガテ?」
「うん…」
「そっか…ゴメン」
「えっ?ゴメン?なんでジェイクが謝るの?」
「オレ、どこへいってもみられる。
だからありす、オレといたらたくさんみられる」