アラビアンナイト
ご飯を全部食べ終わったあとは塀を背にしたジェイクと向かい合って座った状態に。
決してワザとではないことは重々承知しておりますが…。
なんでしょう、この無駄に長いおみ足は。
ジェイクにすれば、普通に片膝を立てて座ってるだけなんだと思う。
立てた膝にゆったりと乗せられているジェイク自身の片腕は、そのまま頬杖をついているみたいに彼の麗しい顔を支えている。
立てていない方の足は、軽く胡座をかいているだけだし。
なんですけどね。その足がね、長いんです。
だからかな?私、その足に囲い込まれて正座ですよ?
身動きとれない、みたいな。
そして至近距離から感じる視線がこそばゆくて、いたたまれない!!
なんなの?
今日は私の羞恥心がどこまで保つかを試される日?
おまけに無言のまま手をそっと握られた。
ちょっとだけ驚いてしまって、握られた手に自然と力が入る。
目線は手に落としたまま。
ってゆーか、上げられないよ…!
油断すると羞恥に耐えかねて体がプルプルと震えそうになる。
全身をカチコチに強張らせていると、
「ありす、オレはありすがタイセツ。いとしいヒト。だからまもりタイ。
それに、だれにもわたしたくない。オレだけのものがいい」
いつのまにか耳元に寄せられてたジェイクの口から真剣な声で言われた。