アラビアンナイト
どんなところかよくわからない国。
しかもその国の王子の隣に立つ女性としてそこへ行く覚悟が持てない私。
ジェイクが真剣であればあるほど、私も真剣に考えなくちゃいけない。
彼に覚悟があるように、私も覚悟をしなくてはいけない。
そう、ジェイクが望む伴侶になるっていうことは、いずれ日本を離れなくちゃいけないってこと。
私にはまだそんな未来が思い描けない。
そして、そんな弱い私を丸ごと包み込んで、自分の大切なものを捨てることになったとしても私といることを選ぶと言っているジェイク。
本当に?
本当であって欲しいのと同時に、本当だと困る気持ちが心の中で戦っている。
ずっと一緒にいたい。
でも、ジェイクに国を捨てさせたり、帰りを待っている人たちを裏切るような真似はさせたくない。
矛盾だらけの私。