アラビアンナイト


「はぁ〜、なるほど。王子ってば本当に本物の王子なんだね…。現実離れし過ぎててよくわかんないや」

このタイミングでジェイクが本物の王子だと知った茜ちゃんが、感心したように言った。

「でもさ、ありすってジェイク君のことが本当に好きで、なんだったら好き過ぎてどうしたらいいかわかんないってレベルなんだね」

まっつんがちょっと茶化すように返す。

「恋する乙女だねー」

サラ〜っと被せる舞子。

私の顔は茹でダコもびっくりな赤さに違いない。

「そしてそれ以上にジェイク君は高藤さんのことが好きってことよね?」

佐々木さん!真顔でそんなこと聞いてこないで!!

「うぅっ…」

私が終始返事に困ったことは言うまでもない。

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