アラビアンナイト
たとえ100万歩譲って、俺の腕の中で眠るのは良しとして、だ。
ここには同じ年の男どもがたくさんいるんだぞ?
無防備にもほどがある。
おまけに、その男どもの中にはお前のことを狙っていた奴だって結構いるだろうに…。
やれやれ、困ったお姫様だ。
仕方ないので、俺はシノブに声をかけて、ありすを彼女たちの部屋まで連れて行く許可を教師からもらった。
当たり前だ。
こんなありすを、たとえ教師でも男に触らせるなんてありえない。
無理やり起こして寝ぼけ眼のありすを他の男に見られるのもありえない。
だから、俺が部屋まで運ぶ以外の選択肢は存在しない。