秘め恋*story10~兄の部屋で…~
「実は条件付きで、こいつの居候は決まったんだよ。」
「そんなの知らないよ!私関係ないじゃん。」
条件付きって何よそれ。
私に相談もなしに決めるとか、みんなヒドイ。
「いや、それがお前関係ありありなんだなぁ。」
「はい!?」
全然意味わかんないんですけど!
「お前、期末試験ヤバかっただろ。」
「あ………え、」
兄のその一言で私のさっきまでの勢いはどこかへ消え去った。
何故なら、身に覚えがありすぎたから…
いや、確かにさ…期末試験の結果はあまり良くはないものではあったけどさ、それとこの話は関係な……
「悩みに悩んでいた父さんと母さんのところへ俺が絶妙なタイミングでこいつの居候話を持ち込んだというわけだ。」
「正直、俺もめんどくさかったが住むところには変えられんからな。」
二人して頷き合ってるけど、私まだ分かってないんですけど…
一向に理解できないでいる私を見かねた兄は、衝撃的発言をした。
「だから、夏休みの間お前の勉強をみるっていうのを条件に、こいつの居候は決まったんだよ。」
は…
「はいーーー!!!???」
私はただだだ、雄叫びを上げるしかなかった。