秘め恋*story10~兄の部屋で…~
そんな事件があった日から暫く経ったある日、
「何、そのマンガみたいな事件。」
「ホントに最悪だよ。
私のプリプリボディ、好きな人にも見せてないのに…」
「サラッとカミングアウトしたね、今。
ま、でも責任取って嫁にもらってもらえばいいじゃん?」
「はぁ~!?絶対ありえないから。
ないない、あんなオジサン。」
この子まで何へんな事言っちゃってるのよ。
誰があんな顔だけイケメンの残念なオジサンと、どうこうなるもんですか。
いつまでも私の事、チビ子扱いだし。ホント、ムカつく。
というか人の裸見ておいて、それ以降の態度が普通って何よ!
ちょっとは、気まずい感じにならないわけ?
そんなに私の体って、色気ない?
……まぢか、そうなんだ………。
「でもさぁ、お兄さまと同級生でしょ?
そんでもって勉強できてイケメンでしょ?
オジサンだとしても、アリなオジサンじゃん。」
「イケメンはイケメンでも、
残念なイケメンなの!あいつは!」
「こっち帰って来るまでは、外国で無償で子供に勉強を教えるボランティアしてたんでしょ?全然残念じゃないと思うよ。」
「へ?何そのボランティアって。」
「え?知らなかったの?」
何それ。
外国行ってたのは、聞いたけど…
そんなボランティアしてたんだ…。
知らなかった。
「というか、ナナは何で知ってるの?」
「え、お兄さま♪」
またお兄ちゃんかよ!
「そんな事よりさ、明日超楽しみ!」
「だねー♪」
ふふふ、明日はね、ナナとナナの彼氏とその友達で遊びに行くんだぁ!
夏休みエンジョイしてやるーー♪