君は僕の救世主、僕は君の救世主。
7年前の夏の日
「うわぁぁぁぁぁん!僕のおもちゃ、取らないでよ!」
我ながら、子供だったと思う。
そんな俺に君は言ったんだ。
「返しなよ。ひろ君が先に使ってたんだから」
大人な対応が出来る所はいつまでたっても変わらないな?
その、正しい答えに何も言えなくなった奴は悔しそうな顔をして帰って行った。
「はい。あげる!」
にっこり笑ってそう言ったんだ。
その日から、俺にとっては親友だ。
そして今は立場逆転。
自分で言うのもなんだが
俺は男女構わず人気者。
アイツは…いじめられてる。
恩を返さなきゃ。
そして言うんだ。
親友になってください と。
そう心に決めて走り出した。