溺愛されてもわからない!

「ありがとう」
素直に一夜に電話を返して、大きな溜め息をしてしまう。

「寂しいんだろ」
夢君にそう言われて
私は強気で「そんな子供じゃないもん」と、反論。

でもちょっと寂しい。

親分さんと上手く付き合えたお母さん。
和彦さんとおでかけ
お母さんのひざの上で寝る月夜。

理想的だけど
寂しいのはなんでだろ
上手くいって安心したからかな。

「片付けるね」
空いた食器を持つと、夢君も一夜も動き出す。

「みんなでやろう」
一夜が私の頭をさりげなく
くしゃっと撫でる。

夢君はぽんぽんで
一夜はくしゃっと撫でる。

ふたりのイケメンに囲まれて
寂しく思うのは贅沢だよね。

よし
元気出そう!
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