溺愛されてもわからない!

「あと、すみれに会ってから……自分が変わった気がする」
ポソッと言われて「えっ?」って聞き返す私。

「いや、なんでもない」

「一番知りたいそれ」

「忘れろ」

「嫌だ」

私に会ってから変わった?
なんかドキドキする発言でしょう。

「夢君……痛っ!」

モモンガ怪人の鋭い爪が私の頬を突っついてる。
一夜が知らん顔で怪人を手にしてた。

「一夜、痛いよ」

「もう遅いから寝なさい」

「だって」

「子供は寝る時間」

「子供じゃないもん」

一夜との会話に今度は夢君が笑ってる。

うん
やっぱり夢君の笑い声はいいね。癒される。

「寝ろ。すみれ」

「おやすみ。すみれちゃん」

両サイドから言われて私は目を閉じる。
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