溺愛されてもわからない!

優しい田中さんは午前3時に解放してくれた。

「明日の朝は8時から開始しましょう。それまでに朝食を終わらせるように」

ありがとうございます。
ギリ4時間半は寝れます。

ボロボロになりながら自分の部屋に入り、目を閉じて意識が飛び……気付けば朝。

「おねーちゃん。田中が待ってるから起きてー」
ドンドンドンドン
月夜が扉を叩いております。

まってー
私寝てないよー。寝た気がしない。一瞬目を閉じただけだよー。もっと寝たいー。

「起きないとお姉ちゃんのベッドで勉強開始するってさー」

有言実行の田中さん。
絶対やるだろう。

私はふらつきながら着替えてスマホを持ち、下に降りると田中さんが爽やかな顔で和彦さんと会話してる。

「お父さんおはよう。もうお出かけするの?」
今日は日曜だけど
組長さんに日曜はないのか

「夕方には帰る。頑張って勉強するんだよ」

優しく答えてくれるけど……って事は?田中さんもおでかけ?
期待を込めて目を見開き
様子を見たけど

和彦さんの隣にはNo.3の清水さんと沢田さんが密着。

「お任せ下さい」

田中さんが堂々と和彦さんに言う。
いや田中さん
やっぱあなたは人間じゃないでしょう。
ペッパー君でしょ。
どうしてそんな元気なの?

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