溺愛されてもわからない!
一夜は帰って来ない。
彼もテストが終わって解放感で遊んでるのかな。
今回もトップクラスの成績で問題ないらしい。あれだけ遊んでるのに、どんな頭してるんだろ。
一夜とは普通の日々。
ケンカとかしてないけど、話しかけたら普通に話してくれるけど。
気のせいか
存在が遠くなってる。
私が来た時より不在率が多いし。
お母さんの部屋から出て来ない2人を無理やり引っ張り出し、食事をさせて片付けてから自分の部屋に戻る。
一夜と雫さんの話をしたいけど
「関係ない」で、終わるだろう。
ゴロリと横になり
色んな事を思っていたら電話が入る。
夢君だ。
バイト終わったの?
あ……また寝てた私?恥ずかし。
「夢君。バイトお疲れ様」
『LINE見た。すみれ、今どこ?』
じんわりと夢君の声を聞くと
今日の疲れが一気に押し寄せ
じわじわ気分になってくる。
パブロフの犬ってやつ?夢君の声で反射的に泣けるわ。
「家」
『今から行く』
そんな
キュンする言葉を言ってくれた。