溺愛されてもわからない!
「すみれさん。そこはやめて一夜と同じ高校にしましょう」
「え?でも手続き終わったし、編入試験も終わったもの」
また試験はしたくないっす。
「一夜と同じ私立の方がいいと思うから」
「西高でいいですよ」
「でも……」
「規律が厳しいとか?」
「いや逆で、自分も田中も組員……じゃなくて社員もほぼ西高です」
組員って言ったな!
「ではすみれもそこで大丈夫です。みなさんが出た高校ですもの。和彦さんが出た高校なら間違いありません」
お母さんがそう言い
和彦さんは反論できず
一夜はまだ笑っていた。
「わかりました。でも自分に合わないって思ったら、すぐ一夜の高校に編入して下さい」
和彦さんとそんな約束をして
私は無事
西高に行く事になった。