溺愛されてもわからない!
「一夜君はすみれが本気で好きなんでしょう?」
急に振られて
一夜は背筋を伸ばし
いつもの家族じゃなくて
初めて会う彼女のお母さんに質問されてるように
真面目な顔をする。
「すみれさんが好きです。本気です」
みんなの前で宣言されて
嬉しくて涙が浮かぶ。
「すみれは?」私もお母さんに聞かれた。
だから正直に答える。
「好きです。一夜が好きです」
やっとみんなの前で堂々と言えたね。
一夜が微笑み
もう世界はフワフワ踊ってる。
「では、問題ないわね」
お母さんがお父さんに言い
お父さんは丸め込まれたような顔をしているけれど、他の変な男に取られるのなら、一夜の方がいいだろうって結果になったようで「うん」って言ってくれた。
お父さんありがとう。
ありがとうお母さん。
お母さんに感謝します。
やっぱりお母さんだね。
認めてもらえるって
こんなに嬉しいんだ。
みんなにありがとう。感謝の気持ちでいっぱいになっていたら
「でも、条件があります」お母さんが言葉を続ける
何?
お母さんは私と一夜を見ながら
「20歳まで、エッチ禁止」
そう言った。