溺愛されてもわからない!

「ありがとうすみれさん。勇気が出ました。さっそく来週でも行って来ます。月夜も連れて行きますので、すみれさんは一夜と留守番を頼みます」

「はい……えっ?」

「月夜は小さいので連れて行きます。大丈夫です。椿さんに嫌な思いをさせません。田中も連れて行きますので大丈夫。組の者も連れて行きます。セコムもばっちりなので、一夜とふたりきりになりますが留守番よろしくお願いします」

問題アリじゃん。
立ててた親指が下に向くよ。
ブーブー!
アカン!
それはアカン!

年頃の男子と女子を2人きりにさせたらアカン!

あんなエロい男とふたりっきり
冗談じゃないっす!

「和彦さん。あのっ!」

「ありがとう。すみれさん。田中っ!来週にでも行くぞ!」

「御意」

三者三様の声を出し
和彦さんは悠々と
田中さんは無表情
そして私は

焦りまくってます。

でも和彦さんは元気いっぱい。

せめて
田中さんを置いていってーーー!!
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