溺愛されてもわからない!

おばあさんを無事に送った時
お店の中から大きな人影が店先に現れた。

「どうしたばーちゃん。あれ?転校生?あれ?一夜?」

その人影は背が高くて赤い髪をしていて
私と一夜を見て驚いていた。

水無月 夢君。

どうして?
どうしてここにいるの?

「夢のおばあさんだったのか。世間狭っ」

「なんで一夜?久し振り」

一夜と会話してるし。知り合い?

「こっちの転校生は?彼女?」

「あれ?すみれちゃんを知ってる?」

「同じクラス」

「お前そうか西高だもんな。そうそう、僕の彼女」

じゃないっ!違う違う!
彼女じゃないっ!
一番誤解してほしくない人に言うな!

「違う。義理の妹。うちのお母さんと一夜のお父さんが再婚したの。私は一夜の義妹。だから絶対彼女じゃないから」

必死になって言うと笑われた。

あ、こんな顔して笑うんだ。

なんだ
ちゃんと笑えるじゃん。




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