溺愛されてもわからない!
エロ一夜とふたりっきりで過ごすなんて
冗談じゃない。
襲われるぞ私!
そうだ月夜!
生意気幼稚園児の月夜!
ヤツなら『俺は絶対行かない』って言ってくれるはず。
反抗期の月夜に私の安全を賭けよう。
ぷっくりぽっぺで『行かない』って言ったら『しかたないなぁ。私が面倒見るから置いていっていいよ』って言おう。
よしっ!
ダッシュで家に帰って月夜の部屋に行くと
幼稚園児はウルトラマンのリュックに怪獣を詰め込んでいた。
行くの?
義姉さんを置いて行くの?
ジッと見てたら
「何?」って聞かれ
「えーっと。おでかけ?」って私は月夜の前に座って、荷造りを見つめる。
「うん。来週ね、大杉のおじさんの家に行く。マシンガン触らせてくれる約束してる」
怪獣を詰め込みすぎて
変身アイテムが入らず悩む幼稚園児。
いや
マシンガンって……怖っ。
「素直に行くんだね。嫌がると思ってた」
「うーん……うん」
ちょっと恥ずかしそうな声が気になり
もう少し返事を待つと。