溺愛されてもわからない!
その質問に黙る私。
赤い髪の男の子。
背が高くて
無口で
怖い感じと思ってたけど
本当の水無月君の笑顔は
優しくて爽やかだった。
「夢より僕を見てよ」
ベッドから身体をのり出して
正座する私に迫ってくる一夜。
「黙れエロ王子」
「エロ王子はないでしょう。こんなに溺愛してるのに。早く来週にならないかなー可愛がってあげるからね」
「可愛がらなくていい。おやすみー」
逃げるが勝ち。
私はとっとと部屋に走って戻る。
背中で一夜が爆笑してる。
からかって遊んでるよね。
息が切れるわ。
でも貴重な水無月君情報だった。
苦労してるんだね。
私も夢って呼んでみたいなぁ。
明日また行ってみよう。
おばあさんの様子も気になるし
あれ?
なんか私
さっきより元気になってるかも。
やっぱ
ひとりで黙ってるといじけてしまう。
あんな一夜でも会話すると楽になる
これが家族マジックだろうか……でもエロいの反対!
守るぞ純潔!!