宇宙の彼方─soranokanata─
ようやく黙った玲音に、詩音はやれやれとタオルケットをかぶり直す。
一方玲音は、寒さから気を紛らわせるために喋る人がいなくなって、
布団の中で縮こまった。
「カイロ持ってくるか...」
なかなかあったかくならない布団をひきづりながら、
よろよろと部屋を出た。
現時刻 PM10:49
母・父は健康マニアなためとっくに寝ていて、
しんと静まり返った室内は、
見慣れたはずの景色なのに不気味にうつった。