Turquoise Blue 〜空色のベース〜
蚊にさされたトコがかゆい。
テストが終わった
次の日
久しぶりの部活
シノがハンディカメラを
持ってきた
…なんか皆 やる気満々だ
『撮影誰がするの?』
ってなって
最初は、
歌いながらリナが撮るって
なったんだけど
『集中して歌えない』って
彼氏を呼んで来た
−また違う彼氏−
皆が1番弾いてきた
『空の表紙』を
音楽室で撮り始めた
リナが
『ステージ衣装とか着なくて
いいのかなあ?!』って
また言い出して
シノが
『きっと衣装すごかったり
プロはだしのバンドとかが
たくさん応募して来てるはず
その中で目立つには
女子高生って事を
売りにした方がいいと思うの!』
リナは『なぁるほど〜!』と
納得し
私もものすごく納得した
30分位撮影して
持ってきた書類も
全員マキちゃんに渡して
封をする
7/31前後に
選ばれた人には連絡が来ると
メールにあった
連絡先は、シノの家だ
− 帰り道 −
特に特色も無い
ファーストフードがあったり
デパートがあったりする
駅前の、普通の商店街
一応、少し離れてるけど、海岸はある
銀行の前にあるポスト
そこに入れてから
皆でポストの頭を撫でる
− すごい小さな駅
リナとユリちゃんとは改札で
手を降る
私とシノは地元だけど
シノはこれから自転車
コンビニ前の
横断歩道で
また手を降った
− どれ位の人が
これに応募してるんだろう
オーディションなんて
人生二回目だ
一回目は、高校受験
…少しムリめだった
夏之原高校
受験した時は、やるだけやったから
確かに不安だったけど
どこか自分でも、納得っていうか
そういうのがあったけど
今回はさ…
住宅街の隙間から
海が少しだけ見える
ここは急行電車も止まらないし
海水浴客は
ここの駅は使わない