Turquoise Blue 〜空色のベース〜




ゆっくり歩いて


−そして立ち止まった『彼』は



素肌の背中を向けたまま

言葉を吐く





『好きってなんだよ…』




「……好きなんだよ…」


− 顔をぐしゃぐしゃにしながら
私は答えた




『 何を』




「や…さしぃトコだよ……」






『…誤解してる


朝…荷物移動したのも
探したのも

それがアンタじゃなくても
俺は やってた 』





「……わか…ってるょ………」




− 鳴咽が
とまらない

息が出来ない


一度吐き出してしまったら
もうどうしようもなかった









< 158 / 208 >

この作品をシェア

pagetop