Turquoise Blue 〜空色のベース〜
駅までの道を
青山さんは、私の歩幅に合わせて
ゆっくり、歩いてくれた
「…今日
『彼』に会ってから
本当に変で……」
「ああ…
ああいう人は、滅多にいないけど
たまにいるね
人のコンパスを狂わせる人間」
「コンパス…」
「好きとか嫌いとか
関係ないんだよね
−まず、引っぱられる
同性同士だと、結構平気みたい
なんだけど」
「!! ホントにそんな感じです!」
「女ではアズ
男では彼かな
俺の23年間の人生で、二人目 」
「あの……」
「はい?」
「もしかして、青山さんって
…『Azurite』と
付き合ってたんですか?
今日、ピースで挨拶してたし…」
「…良く見てるなあ」
「……そういうトコだけは…」