Turquoise Blue 〜空色のベース〜
あの日の私たち
ピンポーン
『はい』
マキちゃんの声
「来たよ〜!!」
『今開けるね!』
− ライヴから一週間後
私、ユリちゃん、シノは
マキちゃんの家の前に居た
夕暮れの
赤く染まる、高級住宅街
セミの声と
強い風に揺れる、
木々のざわめき
− 明日から学校が始まるんだ
最初は
学校で皆で見ながら
ダビングしちゃおうって
電話で話してたんだけど
皆ビデオを待ち切れなくて
マキちゃんの家で鑑賞
及び、うちらの分も
ダビングして貰う会。が決定したのだ
そして
扉を開けてくれたマキちゃんの頭に
全員仰天する
『髪、切っちゃったの?!』
「うん」
マキちゃんは、ニシシ。
と言った感じで
夕日に赤く染まった顔で
笑った
…やっぱりなんか違う
シノも
ユリちゃんも
多分、きっと私も