Turquoise Blue 〜空色のベース〜
「おい リナ お前も運べ」
鏡を出して
顔を見ていたリナに
先輩が太い声をかけた
リナはハッとしたように
バチンと鏡を置いて
外に出て来た
加藤先輩があっと言う間に
運んでくれて
しかもセッティングまで
手伝ってくれた
シノは感動している
「先輩!よく解りますね!」
「オレらが一年生の時
先輩らが三年で
文化祭でダンス部と軽音が
合同した時
一緒にやったからさ」
先輩がタムの左側から
タンドンドン とスティックで叩く
「覚えてるもんだね」
チン とライドでオチ
皆 笑う
先輩は
ドラムの椅子をどき
シノに場所を返す
私はまたマキちゃんに
チューニングをやって貰って
それを先輩は席から
頬に手をつけながら見てた
マキちゃんの
マイク越しの一声
『じゃあいってみよ〜』
シノのカウント