Turquoise Blue 〜空色のベース〜
「やだ!!
ユカ!歌えるんじゃん!!」
「! マキちゃん?!」
「早く練習したくて
隣の資料室で
コピーしてたら
音が聞こえて、来てみたら…」
「マ…マキちゃんはこの歌
うたわないだろうし
ぶっちゃけ他の曲は
声きつかった… 」
− 顔が熱くなる
「よかった 何か嬉しい」
「……歌っていいのかな……」
「大歓迎!!」
「チビだし 髪硬いし、彼氏もいないし…」
「も〜! …加藤先輩
ユカちゃんてカワイイなって
言ってたよ?!」
「え!?」
「ホントホント」
「………でもリナの彼氏じゃん…」
「う…まあ…それは…ねえ
かなり強引に、
友達使って
練習場所調べたり
うちにも電話すごかったし
さすがに怒ったけど…
あのリナの押しの強さは
ちょっと見習いたいな」
「て事はさ リナは…
先輩の事、前から好きだったのかなあ」
「だと思うけどね
先輩が卒業してからだもん
リナがおかしくなったの
一年の時は
髪も黒くて、化粧も殆どしてなかったし
大人し目のグループにいた」
「…そいえば
それまでリナを見たこと無い気がする」
「居たよ」
マキちゃんは笑った
「何でリナは変身したんだろ」
「…加藤さんが
『Azurite』の大ファンだからでしょ
よく放課後の練習の時とか
『カノジョにしてぇー!!』
『やりてぇー!!』とか
叫んでたもん」
「嘘!!加藤先輩そんな事いうの?!」
「…ユカの中で加藤さんは
どんな聖人君子なのよ」
マキちゃんが大笑いした