クールな総支配人の迷子注意報?

「本当か!?」
そう言った瞬間。
嬉しそうに微笑む総支配人。

キュン……
まさか、普段クールな総支配人が
一瞬でも嬉しそうに笑うなんて……
思わないギャップに心が思わずときめいてしまった。

「どうした?食堂に行くぞ?」
すぐにクールな表情に戻っていたが。

「はい。」
あ、戻っちゃった……ちょっと残念な気分になる。
すると総支配人は、私の手を繋いで上がろうとしてきた。

えぇっ!?
手を繋いでくるのに驚いてしまう。

「あの……ちょっと!?」

「何だ?急いで食堂に行きたいんだろ?」
止めようとするので不機嫌そうに言ってくる。

「いや、あの……手が……」

「手がなんだ?ほら、さっと行くぞ」
そう言いながら強引に連れて行こうとする。
ちょっと!?

結局、連れて行かれるまま食堂に行くことになってしまった。
こんなところを小山さんや他の女子社員に
見られたら大変なことになる。
特に小山さんに見られたら……誤解をされちゃう!!

手を離そうとするがギュッと強く握ってくるため
無理やり離すことも出来ない。
どうしょうと
モタモタしていたら食堂のドアを開けられてしまう。

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