僕らの初恋青春譜
secret12[たまに逃げても、気持ちは一歩前へ]



テストから数日経って、全てのテストが返ってきた。黒澤君は和恋のおかげで無事、夏休みの補習とならなかった。果たして、迎えるのは楽しい夏休み!!となるのか?








そんな期待と不安を胸に今日は終業式。








「ん〜。いやぁ、校長先生の長かったねぇ。どうして喋る内容の原稿無しであんなに長く話せるんだろうね?そう思わない?遥、和恋!」







「まぁ、仕方ないよ。だって今日は終業式だしそれに明日から夏休み!って思えば今日の長い話くらい夏休みの長さに比べたら比じゃないもん」







苦笑しながら私は答える。








「そーよ。美優。全くもって和恋の言う通り。それに、夏休みは色々話したいし?お泊まり会とかやりたいな。私は」







私の意見に同意した上で夏休みの予定を考えてくれていたなんて…ああ。更に楽しみだなぁ。








「やろやろ!お泊まり会とかめっちゃいいじゃん!!何か、和恋の家の報告会みたいで楽しそう!」







そーいえば、よく2人には家の中での報告会の様子とか話しているし、友達同士では報告会じゃなくて女子会と言うのでは……?






「美優って、私が家の報告会の話の内容話すと興味津々だったもんね。でも、これはどう考えても女子会だから美優の恋バナ聞かせてよね。他校の彼のこととかさっ」








「和恋、ナイス!それ、名案だわ。美優の恋バナ聞いたことない」






遥は目をいつも以上に輝かせて指をパチン!と鳴らして見せた。






「ええ〜?!2人とも私ばっかりはひどい!遥と和恋の恋バナだって聞きたいんだからねっ」







「はいはい〜。気が向けばね」








いつもと同じで適当に返す遥。








「あー!話す気無いなぁ??!」








そんな遥をからかう美優。











今日もいつもと同じの楽しい会話。何にも深く考えなくてもいい毎日。そんな日々がずっと続けばいいのにな……。



< 161 / 242 >

この作品をシェア

pagetop