僕らの初恋青春譜




学校に登校すると知らない人の割合の方が断然に多いと感じさせられた。





「ぅうー。私って人見知りだったけ??」





自分の額を押さえながら渋い顔をしていると隣から聞き覚えのある声がしてきた。





「和恋?…和恋でしょ?!覚えてる?私だよ!私!」






突然のその言葉の衝撃に私は動揺を隠せないらしい。







オレオレ詐欺ならぬワタシワタシ詐欺なの?!これは!!心の中でそう思いつつ…






「どちら様ですか?」といいその人の反応を待つことにしてみた。






「和恋…まじで言ってんの?!あなたの幼なじみで中1まで同じ学校だった中村遥(はる)だよ?」






そう言われてもなお私は固まったままでいた。
本当に覚えてないの?私…。こんなに可愛くて明るい子を忘れたりするものなのかな…?






しばらく黙っていると遥という彼女は






「本当に忘れているみたいだね……。じゃあ、仕方ない!改めてよろしくね!和恋」






彼女がぶんぶん私の手を握って振ってきたので私も負けずと振り返すと彼女は盛大に笑っていた。





「私のこと忘れていてもやっぱり和恋は変わらないや」






そしてそのまま一緒に下駄箱前に貼り出されているクラス別の紙を見に行くことにした。






どのクラスになるのだろうかと不安でいっぱいだった私に先に見に行ってきた遥がこれでもかっ!というくらいに目を大きく開きながらこちらに走ってきた。







「和恋〜!私たち同じクラスだったよ!めっちゃ嬉しいや」とゼェゼェ言いながら言う彼女はニコニコ笑っていた。





「えっ!本当に?!…私も遥ちゃんみたいな可愛くて明るい子と一緒で良かったよぉぉ〜」






そう言うと遥は「ぶっ!」と吹き出して






「和恋。素直すぎ」と真面目に言うのでしばらくお互い笑っていた。






クラスに行くととてもにぎわっているようだった。私たちは名簿が近く席も斜めというポジションになった。







「ねぇねぇ。和恋。イケメンいるかな?!」
ツンツンと背中をつついてきた遥はニヤニヤしていた。






「遥ちゃん、顔緩みすぎだってば」






「そうゆう和恋もね♪」






確かに間違っていなくもない。私だって女家系の中から来た身としてやっぱり男子がいるというこの状況は変な感じがするのだ。








実いうと中学の時もお母さんに家系に男がいないからと心配され女子だけの中学校に通っていた。その前にも共学の中学に1回いたけど、引っ越して女子だけの中学校に編入したという訳だけど…。









「えへへへ。やっぱりそうかな?」









顔の緩み具合を確認しながら頬を持ち上げた。










それから遥ちゃんの他にも美優ちゃんという女の子とも友達になった。






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