僕らの初恋青春譜





だとしたら、今度は私が2人を見つけ出してみせるんだ!
決心を胸に私は"カラカラ"とベランダの窓を開けたと同時に嫌な予感が走った。











下から"トントン"と階段を登ってくる音が聞こえてきた。やばい!急がないと!!









そして、その足音は階段を登りきるとこちらに向かってきて止まった。










「和恋?いるよね?今日だけは遊びに行かせられない。分かってるでしょ?今、和恋にあの2人の記憶が無いのは今日があったからだよ。だから、やめておきな」












"今日があったから"?









その言葉にフェンスをよじ登る動作を止めた。
やっぱり今日なんだ。2人のことについての記憶の鍵を握ってるのは。











「ごめんね。お姉ちゃん。尚更私はいく。傷ついても構わない。私の記憶が無いのをあの2人のせいにするのなら私のあの2人への気持ちはこのベランダをも超えてみせる」









"ドンドン、ドンドン"









「和恋?!和恋ー!!!」











私が飛んだ瞬間その声は遠のいた。








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