僕らの初恋青春譜





確かに私は飛んだ。けどあまりにも思いきり飛びすぎたせいでそのまま1本の木に突っ込んだ。











手の甲には枝などでかすったため血が出ており激しく痛んだ。しかも、足はくじいた。









「やばい。あと五分しかない。急がなくちゃ」









必死に自分に言い聞かせるけど足は思ったように動かないしお姉ちゃんはきっと今頃、下に降りてきて私を探す用意をしてるかもしれない。









そう考えたら気が気ではない。痛みを感じながらも走りだした。庭の裏ルート入り口から出て待っているであろう黒澤君のことを考えた。










「ハァ、ハァ。着いた……」










しばらく痛みと戦った時間は終わり、公園に着けたが黒澤君はまだ来ていない。











しばらくこのベンチで横になろうと思い目を閉じた。ちょっとして聞き覚えのある何故かホッとする声が聞こえてきた。











「和恋!和恋!一体、何があったんだよ。体中に傷痕があるじゃねぇか……」







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