僕らの初恋青春譜





「え?何でって……和恋の嫌そうな顔させることなんて俺も嫌だし」










まぁ、今まで女子高帰りの私にとっては黒澤君のスキンシップとかはキツかったしドキドキし過ぎたって言うのもあるけど、何で今ゆうんだろう。









それでも私は素直に「そんなの嫌だ……」と言えず「そっかぁ」としか言えなかった。









黒澤君のバカ。私の気持ちなんて……知らないくせに。この悲しい思いもドキドキした思いも苦しい思いも全て伝えるから私に。










だから、後でうんと私に怒って貰うんだから覚悟していてよね!











でも、同時に私も黒澤君の気持ちを知らなかった。「和恋が何で?と聞いたからと言って期待はしてはいけないぞ俺」と車が横に通った時にボソッと言っていたこと。












お互いに素直になるまではしばらく時間がかかりそうだということを強く実感した。





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