僕らの初恋青春譜
「んッ、ちょっ、ちょっと……!」
チュッと言うリップ音が響いた後に私は黒澤君を突き飛ばそうとしたが力が強くて少し手こずっている。
しばらくして黒澤君がキスから解放するとまた笑って「これも今日だけだぞ」と言った。
力が抜けてへにゃあ〜と地面に座った頃にはもう黒澤君は角を曲がっていた。
「へ……?え。私、今、黒澤君と……キスしたんだよね?2回目だ。多分」
いざ、その数を数えると恥ずかしい。どうやら私は簡単には抜け出せない感情の中に居座ってしまったらしい。